家裁調査官・庵原かのん

今日は、乃南アサさんの『家裁調査官・庵原かのん』です。「家裁調査官」というお仕事も初めて知りました。調査官の少年係である主人公が、事件を起こした少年少女たちに真摯に向き合います。ただでさえ多感な年ごろの子たち。事件を起こすには様々な背景があります。ものすごく大変なお仕事ですね。エピソードは重いけど、主人公のカレが動物園勤務でゴリラを溺愛していてほっこりもあり、さすが乃南さん。

マザー

今日は、乃南アサさんの『マザー』です。〈ほっこり〉と対極のざわざわ、ぞくぞく、です。私は母になったことがありませんが、昨今の女性は共働きし、子供の面倒を見て、学校の行事にも参加し、その上に“母”としての役割を果たさなければならないなんて。彼女たちの叫びが聞こえそうな物語です。それでも“母”も子供のころがあったし、“子供”もいつか“母”になる。永遠の課題でしょうか。

ピリオド

今日は、乃南アサさんの『ピリオド』です。大ファンなのに、読んでなかったのかなぁ。(悲)

前半である人が殺されて、サスペンスなのね!と思って読み進めたら、違いました。離婚歴のあるフリーの女性カメラマンの、家族や仕事や愛人に対する葛藤が丁寧に描かれていました。自立する(分厚い)本ですが、2日で読んじゃいました。さすが、アサさんです。

今日は、乃南アサさんの『鎖』です。大好きな作家さんの大好きな作品です。

何度も何度も読んでいます。最近は、ほっこりするものか美味しいモノが出てくるものを読むことが多いですが、これはクライムサスペンスというのだそうで、ドキドキ、ハラハラしまくりです。心も痛みます。

主人公の警察官、音道貴子が犯罪に巻き込まれて拉致されてしまいます。そのことが発覚する直前の滝沢さんのセリフ、「そんな奴じゃ、ないですよ」、これを聞きたくて読みます。『鎖』の前に出版された『凍える牙』のときの相棒である滝沢さんの言葉。ここでまず、泣く。

ここからがスゴイ。そんな簡単に解決しません。警察の地道な捜査を細かくこれでもかというほど丁寧に描かれています。

そしてクライマックス。貴子が「星野!」と叫ぶところで、号泣です。何度読んでもココ、号泣です。素晴らしいです。

だいぶ擦り切れてます。愛着の度合いがわかります。(笑)