今はちょっと、ついてないだけ

今日は、伊吹有喜さんの『今はちょっと、ついてないだけ』です。何度借りたか。そろそろお迎えしなくては。(笑) 映画化もされましたね。

若いころ、一時もてははやされものの、ブームが過ぎて忘れられ、あげくに連帯保証人として多額の借金。20年かけて返済し、目標を失った主人公が新たな道を歩みます。タイトルは主人公の母の言葉です。〈今はちょっと、ついてないだけ。そのうちいい運がやってくるよ。〉このおかあさんがいい味なんですよ。

四十九日のレシピ

今日は、伊吹有喜さんの『四十九日のレシピ』です。久しぶりの再読。ストーリーはわかっているのに、電車の中で泣いてしまいそうに。妻を亡くした男と、継母を亡くした男の娘の再生の物語です。亡くなった乙美さんはとても魅力的(内面です)で、夫だった男と継子だった娘はその魅力を彼女の死後、じんわり思い出します。あー、いつだってそうですね。みんな、そうですよね。

BAR追分

今日は、伊吹有喜さんの『BAR追分』『オムライス日和』『情熱のナポリタン』三部作です。大好きなシリーズです。

表紙もかわいいし、脚本家を目指すちょっと頼りない主人公とBAR追分に集まるひとたちが織りなす物語です。とにかく登場人物がみんな魅力的。そして、猫と美味しいもの。間違いないですねー。なかでも最初の『BAR追分』のプロローグで、ぐぐぐっと、引き寄せられました。この方その後物語には登場しないし、短いエピソードですが全体を表すステキな導入部です。

犬がいた季節

今日は、伊吹有喜さんの『犬がいた季節』です。初めて読んだとき、大号泣。2回めも号泣。3回目の今回も泣けた。前と違うところでも泣けた。その時の気持ちのあり方にも関係するのかも。

犬を飼っていたこともあるし、昭和63年から令和元年と約30年に及ぶ物語は、私の人生ともリンクするし、とにかく壮大な青春小説です。

初登場。平成24年に虹の橋を渡ったうちの子。

娘が巣立つ朝

今日は、伊吹有喜さんの『娘が巣立つ朝』です。

タイトルから想像すると、娘が結婚して家を出たあと、これからはふたりだねー、よろしくねー、と夫婦が向き合う物語かと………。

いやいや。これがなかなか、ハートフルとは言い難く。夫、妻、娘、それぞれの視点から描かれています。もちろん妻の気持ちが一番わかります。うちは違うけど。いや、まったく違うかというと、そうでなくたぶんどこの夫婦でもあるのだと思います。答えもきっとないのでしょう。