レインツリーの国

今日は、有川ひろさんの『レインツリーの国』です。

若いふたりの大恋愛小説です。普通なら手に取らないジャンルですが、女性の方が聴覚障害者で、私も難聴の気があるので他人事ではありません。それでも私は健常者です。

あとがきの有川さんの言葉〈分かったつもりでも分かっていない、分かったふりしかできていない。後からそんな自分を振り返るときの自己嫌悪といったらありません。しかし、何度でも自己嫌悪するしかないのだと思うようになりました。常に適切な振る舞いができないとしても、その度にそんな自分を思い知ることは無意味じゃない。そう信じるしかない。次から気をつけよう、何度でもそう思うしかない。〉心に留めておきたい。

ときどき旅に出るカフェ

今日は、近藤史恵さんの『ときどき旅に出るカフェ』と続編『それでも旅に出るカフェ』です。

美味しそうなものがたくさん出てきます。店主が世界を旅して、気に入ったものを出しています。ほとんど聞いたこともないので、読みながら、ググり、食べた気になりながら。店主はさながらたくさん旅をしている近藤さんのようです。

〈店主、円の言葉「いいですよね。ひとり旅。解放感があって、少し心細くて、寂しくて」〉私はひとり旅まだ2回ですが、すごくよくわかります。

最高のウェディングケーキの作り方

今日は、古内一絵さんの『最高のウェディングケーキの作り方』です。

以前に出版された『最高のアフタヌーンティーの作り方』、とてもよかったです。モデルとなった椿山荘ホテルに泊まって私もアフタヌーンティーをいただいてみたい!と真剣にネットで調べたほどです。ちょっと、いやかなりいいお値段ですけど。いつか行ってみたいです。

その、続編です。今回は少し重め。選択的夫婦別姓を軸にしながら、主人公や周りの人たちが少しずつ前に進むお話です。私も耳が痛いところもありました。

〈結婚の選択くらい、当事者二人の真の心で決めさせてほしい。これ以上、鋳型にはめるな。圧をかけるな。干渉するな。〉主人公のパートナー、達也の叫びです。

いつかの岸辺に跳ねていく

今日は、加納朋子さんの『いつかの岸辺に跳ねていく』です。

前半は小学生から高校、大学、就職と成長していく男の子の述懐。好きではないが、とても気になる幼なじみの女の子の思い出が軽い感じで進み、青春モノ?恋愛モノ?と読み進めると、後半、驚きの連続。物凄く引き込まれます。加納さんの『ささら』シリーズを思い出しました。

店長がいっぱい

今日は、山本幸久さんの『店長がいっぱい』です。

店長がいっぱいってどういう事? とある牛丼ならぬ他人丼のチェーン店のお話でした。社員だったり、フランチャイズのオーナーだったり。いろんなアルバイトやお客さんやら、もう店長は大変。そしてお決まりの(?)残念な二代目社長が……。もうホントに店長は大変です。

ホケツ!

今日は、小野寺史宜さんの『ホケツ!』です。

サッカー部の高校生のお話です。青春真っ盛りです。前半はサッカー用語(ポジションとか)が多くてちょっと、躓きますけど。でも舞台がみつば高校ですから、小野寺さんファンならどこかに知ってる人(他の作品の登場人物)が出て来ないかしら、とワクワクしますね。

猫弁と狼少女

今日は、大山淳子さんの『猫弁と魔女裁判』『猫弁と星の王子』『猫弁と幽霊屋敷』『猫弁と鉄の女』『猫弁と狼少女』です。

はぁー。シリーズ完結です。終わってしまいました。好きなドラマもそうですが、小説も好きなシリーズが終わるのはとてもさみしいです。表紙はかわいいですが、中身はしっかりミステリーで読み応え十分です。

うたう

今日は、小野寺史宜さんの『うたう』です。

学生時代にバンドを組んでいた4人が、卒業後、音楽をやめたり、諦めたりして葛藤するお話です。青春です。私は音痴で人前で歌うことはないけど、歌の上手い人は憧れます。時々YouTubeでスピッツとか歌います。誰にも聞かせません。(笑)

おひとりさま日和

今日は、アンソロジー『おひとりさま日和 ささやかな転機』です。以前出版された『おひとりさま日和』の続編です。

今私はおひとりさまじゃないけど、いつかなりますね。おそらく。この本を読むと不安が少なくなり、結構イイかも、と思えます。

あらたなる日々 

今日は、柴田よしきさんの『あらたなる日々』です。お勝手のあんシリーズ第10弾です。

女郎屋に売られそうなところを、旅籠の旦那さまに拾われ、お勝手で働くようになったあんちゃん。たぶん12歳くらいだったはず。それがもう二十歳ですって。下働きから今や、立派な女料理人になりました。これまでも、出会いや別れ、大災害などいろいろありました。これからのあんちゃんの人生がますます楽しみです。